
最近は、筋トレやフィットネス業界が盛り上がってきていて、それに伴って
『体作りにはタンパク質はすごく重要』
というイメージがついてきました。
もちろん、DNAも酵素もタンパク質から構成されていますし、筋肉をつけるにもタンパク質は必要。
しかし、いくらタンパク質が重要な栄養素だからといって、過剰摂取が体に良いわけはありません。
そこで、今回はタンパク質の過剰摂取が体に及ぼす影響を紹介しつつ、適正量の見つけ方についても言及していこうと思います。
この記事を読めば、自分に合ったタンパク質量の見つけ方も分かり、健康的な体も手に入れやすくなるでしょう。
もくじ
タンパク質の過剰摂取が及ぼす体の影響
まず、世間で言われている一般的な知識では、タンパク質の過剰摂取が及ぼす体の影響は、
- 肝臓と腎臓に負担をかける
- 腸内環境の悪化
この2つが挙げられます。
色々なところで言われているので、知っているかもしれませんが、ザックリ説明しておきましょう。
肝臓と腎臓に負担をかける
タンパク質を摂取すると、体内でアミノ酸まで分解されて必要な分は吸収されますが、分解する過程で出た窒素は体内でアンモニアに変わります。
ただ、そのアンモニアは体にとって毒なので、肝臓によって尿素に変換され、その尿素を腎臓を通して尿と一緒に体外に排出するわけです。
つまり、タンパク質の摂取量が増えれば増えるほど、窒素〜尿までの変換をする作業量が増える・・・ということは、肝臓と腎臓に負担が増えるということ。
こうやって、タンパク質の処理が増えてくると、特に肝臓は他の仕事(代謝や合成などの働き)が疎かになります。
結果的に、代謝が下がったり体調の悪化に繋がる可能性もあるのです。
そして、こういったタンパク質の過剰摂取は、腸内の悪化にも繋がっていきます。
腸内環境の悪化
タンパク質の過剰摂取によって、体内で余ったタンパク質は、悪玉菌(大腸菌やウェルシュ菌など)の餌になる為、体内では悪玉菌が増えることになります。
本来、腸内では善玉菌と悪玉菌、日和見菌の3つが存在しているのですが、腸内環境によって日和見菌が悪玉菌の味方になったり、善玉菌の味方になったりします。
タンパク質の過剰摂取は、悪玉菌を増やすことになる為、日和見菌が悪玉菌の味方をしやすくなり、結果的に腸内環境の悪化に繋がるというわけです。
そして、腸内環境が悪化すると、
- 倦怠感や疲労感
- 体臭
- おならや便が臭くなる
このような症状が出てくる場合があります。
もしかしたら、あなたもこういった経験をしたことがあるかもしれません。
これは、経験者には分かると思いますが、徐々にタンパク質の摂取量を増やしていくと、必ず体調に変化が起こってきますから。
このように、体調の変化が起こった時点でタンパク質の過剰摂取だと疑ったほうが良いでしょう。
ちなみに余談ですが、タンパク質の過剰摂取で余った未消化のタンパク質のことをアミン類(窒素残留物)と言います。
このアミン類(窒素残留物)が多い環境が続くと、ガンや痛風などの病気になりやすいので、タンパク質の摂取量には気をつけたほうが良いでしょう。
若いうちは良いかもしれませんが、年齢を重ねてくると、反動があるかもしれませんよ。
厚生労働省の情報と私の持論
現段階の情報では、大量にタンパク質を摂取しても、元々腎臓に疾患が無い限りは特に健康には問題が無いと言われています。
これは、厚生労働省でも、
『本来なら、どこまでタンパク質を摂取したら健康障害になるのか?を設定しなければいけない・・・だけど、現段階ではそれを明確に示す根拠が無いので、上限量は設定していない』
ということになっています。
しかし、私の持論として、この厚生労働省の情報はあまり信用できません。
現に、私自身、タンパク質の摂取量を増やしたら腸内環境や体調が悪くなった、という体験談がありますし、他の人でもそういうコメントや意見をSNSやYoutube等で確認しています。
それに、少し前の話になりますが、厚生労働省ではコレステロールの上限値を決めていたのに、現在は撤廃しました。
このように、情報は時代によって変わるし、国は嘘をついていることがあるので、1番信頼性があるのは、自分の体の反応をみることだと思っています。
あと、タンパク質(動物性)の過剰摂取は、大腸がんの発生率も上げるという論文もありますからね。
そのあたりを考慮しつつ、自分に合ったタンパク質の摂取量を探していくと良いと思います。
自分に合ったタンパク質量の見つけ方(目安)と対策
先程、解答を言ってしまいましたが、自分に合ったタンパク質を見つける方法は、
- 倦怠感や疲労感
- 体臭
- おならや便が臭くなる
こういった症状が表れなくなるまで、徐々にタンパク質の摂取量を減らしていくこと。
そして、上記のような症状が消えた時点のタンパク質摂取量を把握することで、自分に合ったタンパク質量の目安を知ることが出来ます。(ちなみに、筋肉をつけていく場合のタンパク質摂取量の目安は体重1kgあたり2.2gくらいとなっています)
ただ、筋肉をつけたいと思っている人は、なるべくタンパク質の摂取量を減らしたくないと思っているはず。
そういう場合は、なるべく腸内環境を良くする努力をして、体内でなるべく多くのタンパク質を負担なく処理できるようにすると良いでしょう。
そのためには、
- 発酵食品を意識して食べる
- 食物繊維を意識して食べる
- 添加物は意識して抑える
この3つの実践はおすすめです。
何故なら、私自身、この方法を実践して効果を体験済みだからです。
以前の私は、体重1kgあたり2g以上のタンパク質を摂取すると、おならや便が臭くなったり、倦怠感が出ました。
しかし、発酵食品や食物繊維を意識して食べるようになり、添加物にも気をつけるようになったら、現在では、体重1kgあたり2g以上のタンパク質を摂取しても、おならや便が臭くなったり倦怠感が出ることもほぼ無くなりました。
たまに、あまり自分の体に合わない豚肉や牛肉を食べ過ぎるとおならや便が臭くなりますけどね。
もし、現時点で腸内環境が悪化している症状が出ていて、それでもタンパク質の摂取量を減らしたくない場合は、参考にしてみてください。
まとめ
この記事では、タンパク質の過剰摂取が体に及ぼす影響を紹介しつつ、適正量の見つけ方についても言及してきました。
話をまとめると、タンパク質の過剰摂取によって、肝臓と腎臓に負担をかけたり腸内環境が悪化して、
- 倦怠感や疲労感
- 体臭
- おならや便が臭くなる
こういった症状が出やすくなります。
タンパク質の適正量の見つけ方として手っ取り早いのは、上記の症状が出る一歩手前までタンパク質摂取量を減らすこと。
筋肉をつけたい人で、あまりタンパク質摂取量を減らしたくない場合は、腸内環境を良くするための施策をすることですね。
腸内環境は、良くするための食事を継続して実践していけば、それなりに効果は出てくると思うので、良かったら試してみてください。
筋肉をつけるのも素晴らしいことですが、そこばかりに目が行ってしまい、不健康(病気)になったら本末転倒です。
やっぱり、人間が生きていく上で大切なのは健康ですよ。
最後までお読み頂きありがとうございました。