
あなたはローフードという概念を知っていますか。
よく耳にするのがローフードで健康になったり、ダイエットが出来たりするという話ですが、反対にローフードを実践するのは危険という話もあったりします。
そこで、今回はローフードを実践するのは本当に危険なのか?ローフードの効果やデメリットも紹介しつつ、1番重要な部分は違うところにあるんじゃないの、という話もしていきたいと思います。
この記事を読めば、体作りに重要なのは正解を探すことではなく、正解を作ることだということが分かるでしょう。
まず、結論から言っておきますと、ローフードはそれほど危険ではないけどローフードだけにこだわらなくても健康になれるし、ダイエット(減量)も出来るということ。
もくじ
ローフードとは?
ローフードというのは、直訳すると『生の食べ物』という意味だそうですが、実際にはどういったものを食べていくのか?と言うと、
- 野菜全般
- 果物
- ナッツ類(生はやめておいたほうが良い)
- 海藻類
- 豆類
- 発酵食品(日本だと納豆や味噌など)
- 穀物(発芽玄米など)
こういったものだそうです。
ローフードで食べていくのは植物性食品のみで、多くの食べ物は食物酵素が含まれているということ。(動物性食品は食べません)
食物酵素が含まれた食べ物を食べることで、体内で活動している消化酵素を無駄に消費しないようにしていこう、という考えです。
そうすると、残りの酵素が代謝酵素のほうに使うことが出来るので、潜在酵素(代謝酵素+消化酵素)が円滑に可動して、代謝の循環も良くなる、というわけです。
ちなみに、私もこの理論には賛成でしていて、潜在酵素働きを最大限に発揮すれば、効率よく体重(体脂肪)を減らして引き締まった体型を作れると思っています。
また、ローフードを実践している人で、ナチュラルハイジーンの理論も取り入れる人もいます。
その理論とは、1日の生理の法則に沿って食事を推薦する時間帯があって、
- 4時~12時 排泄の時間帯
- 12時~20時 消化の時間帯(食事をする時間帯)
- 20時~4時 代謝の時間帯
このようになっています。
※厳格にルールに沿って実践している人としていない人がいるようですが、朝食は消化に負担のかからない果物を食べる人が大半だと思われます。
ローフードの効果
ローフードでは、上記で紹介した食材だけを決まった時間帯の中で食べるのですが、こういった食べ方をしていても様々な効果が期待されています。
例えば、以下のような効果が報告されています。
- 痩せた(21日間で平均3kg)
- 朝の目覚めが良くなった
- 疲労感がとれた
- 便通が良くなった
- 肌の調子が良くなった
- 頭がクリアーになった
- アトピーが治った
- 穏やかになった
- 頭がさえる・ひらめきが起こる
他にも、
- 筋肉の柔軟性アップ
- 免疫力のアップ
- 生活習慣病の予防や改善
- 老廃物の排泄
- 視力の改善
- 髪の艶が良くなる
こういった効果が期待できます。
また、ローフードを実践している人が多いアメリカでは、芸能人や著名人にもローフードを実践している人がいて、女優のデミ・ムーアや、デザイナーのダナキャランがローフードで痩せたという話も聞きます。
ここからは、ローフードの食事例や食事メニューで基本的なものを紹介しておきましょう。
- 【朝食】 果物(1~3個程度)
- 【昼食】 ローパスタ(豆類などを入れて)・野菜の煮物・野菜サラダ
- 【間食】 ドライフルーツ・またはナッツ類
- 【夕食】 発芽玄米・納豆・鍋(野菜や豆腐)
さて、実際にこのローフード(ナチュラルハイジーン)が良いか悪いか?は別として、客観的に見てみると、健康になれそうな食材が並んでいますが、ローフードを実践している人は、上記に挙げた食材以外は食べないのが基本なので、
「逆に栄養が偏って不健康になるんじゃないの?」
という意見もありますが、実際はどうなのでしょうか?
ローフードは危険?
ローフードが危険だと言われる理由は、
- 栄養が偏る
- 果物(果糖)の過剰摂取
この2つではないか、と思われます。
しかし、色々と調べてみれば、ローフードはそれほど危険ではない、というのが分かります。
・・・が、ローフードでも食べ方によって、栄養が偏って不健康になったり、病気になったりする可能性があるかもしれないので、ローフードだけにこだわる必要はない、という話もしていこうと思います。
栄養が偏る
これは、ローフードで食べる食材の中で、偏った食べ方をすることで栄養が偏ってしまう可能性があります。
例えば、野菜と果物ばかり食べるとか・・・。
そうではなく、ちゃんと穀物(玄米など)や、炭水化物の多い野菜(イモ類)、豆類やナッツ類、海藻類なども食べていけば、栄養が偏ったり不足することは無いでしょう。
タンパク質の不足を懸念する人もいると思いますが、アミノ酸スコアは動物性食品よりは低いものの、豆類(納豆などの大豆食品)や、ナッツ類をしっかり食べておけば、タンパク質不足になることもありません。
ただ、肉が食べられないので、アミノ酸スコアが100のタンパク質が摂取できないのがローフードのデメリットかもしれません。
筋肉をしっかりつけたい人や、最近流行っている逆三角形の体型(フィジークなど)を目指す人には、ローフードは向かないですね。
また、ローフードで食べるのは『生の食べ物』という括りもあるので、食べる時にしっかり噛んで食べないと、逆に消化に負担をかけてしまう、といったデメリットもあります。
個人的な意見としては、人間の体というのは単純な作りではないので、ローフードを実践していくことが必ずしも良いことではない、と思っています。(詳しいことはまた後でお話します)
果物(果糖)の過剰摂取
ローフードやナチュラルハイジーンが危険とか、体に良くないと言っている人の多くは、果物(果糖)の過剰摂取が生活習慣病(糖尿病など)や、ガンなどの病気を引き起こすと思っているようです。
しかし、果物の果糖は砂糖に入っている果糖とは違ってほぼ無害だという研究結果も出ているので、心配する必要は無いでしょう。(果物は、果糖含有量がそれほど多くない上に、他に食物繊維やビタミン・ミネラルなどの微量栄養素が豊富に含まれているから)
Higher intake of fruits, vegetables or their fiber reduces the risk of type 2 diabetes: A meta-analysis.
※果糖入り(果糖ブドウ糖液糖など)のジュース(スポーツドリンクなど)やお菓子、スイーツなどは病気の元です。
もし、果物の過剰摂取が病気の要因になっていたとしても、そもそも毎日大量の果物(バナナ20本とか)の食べる人はまずいないと思うので、そんなに心配はする必要は無いと思います。
それに、果物1個あたりの果糖の割合はそれほど多くはありません。
果物は、果糖以外にも、
- ファイトケミカル(抗酸化要素)
- ビタミンC
- カリウム
- 食物繊維
- 消化酵素
こういった健康やアンチエイジングに良い栄養素が含まれているので、健康体の人が1日1~2個程度食べていっても問題はありません。
あと、果物は糖化をしていない食べ物(砂糖は糖化します)なので、そのあたりも安心だと言えるでしょう。
ちなみに、糖化というのは、タンパク質と糖質が結びつくことによって、タンパク質が劣化することです。
分かりやすい例で言えば、食パンをトーストすることで焦げ目が付きますが、あれが糖化の現象であり、こういった物を食べてばかりいると、様々な病気を引き起こしたり、老化したりする原因になります。
さて、こうしてみるとローフード自体は危険ではないと言えそうですが、ローフードと同じ部類のヴィーガン食を実践していた有名人の中に、膵臓がんで亡くなったスティーブ・ジョブズがいます。
この事実がある為、
『ローフードは危険』
という話が出てくるのだと思います。
スティーブ・ジョブズの死因の真実?
世間では、スティーブ・ジョブズは、ヴィーガン食の中でもフルータリアン(果物を沢山食べる食事)だったと言われています。
その果物の過剰摂取(果糖の過剰摂取)で、膵臓ガンになったことが死因だと言われていますが、先程も言った通り、果物の果糖は安全性が高いという結果が出ている、とのこと。
じゃあ、スティーブ・ジョブズの死因は何なのか?ということですが、医師の鶴見隆史さんによると、スティーブ・ジョブズは、
『生のアーモンドを酵素阻害剤を除去せずに沢山食べていたから膵臓がんになった』
という予想を立てています。
生のアーモンドには、酵素阻害剤でもあるアブシシン酸という毒性がある成分が含まれていて、これが沢山の活性酸素を生成して、ミトコンドリアを傷つけると言われています。
そして、ミトコンドリアが傷つけられることで、エネルギー代謝も悪くなり、ガンになる確率が高くなったり免疫力の低下にも繋がる、とのこと。
そう考えると、スティーブ・ジョブズは、生のアーモンドを体に良いと思いながらアブシシン酸を除去せずに食べ続け、どんどん体を悪化させていったということになります。
実際の真実は分かりませんが、私はこちらの生のアーモンドの過剰摂取の方がスティーブ・ジョブズの死因(膵臓ガン)として有力かな、と思います。
人間にとって、毒となる食べ物を食べ続けていたわけですから。
そうそう、ちなみにアブシシン酸は玄米にも含まれているので、食べる時は無毒化してから食べることが大切ですね。(誰もが当たり前にやっていると思いますが・・・)
1番重要なのは執着しないこと
ここまで、ローフードの特徴や危険かどうか?などについても話してきました。
ただ、私の個人的な意見としては、ローフードに興味がある人で健康になりたい人も、ダイエット(減量)をして体を引き締めたい人も、
『ローフードに執着する必要は無い』
ということを言いたいです。
色々と調べてみると、ローフードにこだわり過ぎる人程あまり健康的ではない、といった印象を受けます。
実際に、骨が脆くなっていたり、筋肉が減っていたり、貧血だったり・・・とかあるそうです。
もしかしたら、そういう人はかなり偏った思考や食べ方をしているのかもしれません。
1番重要なのは、方法論(今回で言えばローフード)に執着しないことです。
執着するのなら、自分の体の反応に執着しましょう。
これは、ローフードに限った話ではなくて、人間の体はどれか1つの食事法の枠の中だけで処理できるほど単純には出来ていません。
日々、体の中では代謝だって変動するし、食事の変化にも少しずつ適応しますし、そもそも栄養をどう処理するか?は人それぞれ違ってきます。
なので、ローフードだけにこだわるのではなく、良さそうだなと思う方法を取り入れてみて、体調が良くなれば本格的に継続していく、といったやり方が1番良いんじゃないかな、と思います。
例えば、動物性タンパク質の過剰摂取は体に良くないですが、筋肉をつけていきたい等の目標がある場合は、アミノ酸スコアが100ある動物性タンパク質も摂取していったほうが良いに決まっています。
私自身、ある程度筋肉をつけて、逆三角形の引き締まった体型を作って維持するために卵や肉、魚も適度に食べます。
一方で、健康的な体も意識しているので、野菜や果物、豆類や海藻類といった食物酵素を含む食べ物などもなるべく食べるようにしています。
こんな感じで、自分にとっての理想の体型と健康の両立を目指すために食事を組み立てています。
このように、ローフードにこだわらずに理想の体型や、自分が食べたい食べ物と組み合わせつつ、健康的な体を意識して、ローフードの食事も取り入れていく、といった自分用にカスタマイズしていくのが良いのかな、と思います。
あなたは、どう思いますか?
まとめ
この記事では、ローフードを実践するのは本当に危険なのか?という話や、ローフードの効果やデメリットも紹介してきました。
ローフードに執着する必要はない、という話もしました。
ローフードに関しては、食材で偏りさえなければ、ダイエット(減量)をしたり、健康的な体を目指したりするには良い食事方法かな、と思います。
ただ、やっぱり食べられるものが決まっているので、食べることが好きな人にとってはつまらない食事方法かもしれません。
なので、個人的な意見としては、健康的な体も意識しているのなら、取り入れたい部分だけ取り入れて、体の状態を見ながら自分だけの食事方法を作っていけば良いんじゃないかな、と思います。
最後までお読み頂きありがとうございました。